二学期終業式を行いました
2024年12月25日 13時19分令和6年12月25日(水)二学期終業式を行いました。式辞は以下の通りです。
とうとう、2学期も終わります。そして、もうすぐ、2024年も終わり、2025年が始まります。
2024年さまざまな行事が船木中学校ではありましたが、私の心に残っているのは、東京大学大学院教授の星加良司先生に来校いただき、「多様性の時代を生きるヒント」というテーマで講演いただいたことです。
講演内容を愛媛新聞の記事を基にもう一度振り返ると、先生は「SDGsのキーワードの一つである「包摂性」(インクルージョン-包み込んで生かすこと-)を取り上げ、障がい者や性的少数者、女性を、まだ包み込んで生かしきれていないこと、現在の社会は集団としてまとまりがないことを指摘されました。そして、「知らず知らずのうちに、社会の制度やルール、考え方は多数派に偏ってできあがってしまう」と述べました。そういうことを理解した上で、「一人ひとりの権利を守るための工夫を考え、自分たちが集団としてまとまることが必要だ」と呼びかけられました。
この講演で、「違いを認めて受け入れるだけではダメなんだ。」「受け入れた人が活躍できる環境がなければ意味が無いんだ。」ということがわかりました。そして、「違いを尊重し、互いを活かすことでみんながまとまる状態」が多様な人が生きやすい社会であることがわかりました。
それでは、「違いを尊重し、互いを活かしてみんながまとまる」ためには、どのように行動すれば良いのでしょうか。
18世紀のフランスを代表する啓蒙思想家であるヴォルテールは、その著作『寛容論』でこのように書いています。
「互いの知識を持ち寄り、互いに許し合わなければならない。たった一人の者が見解を異にしたとしてもこの者を多めに見なければならない。」
また、ヴォルテールは「人の心は、その顔以上に千差万別だ」とも言っています。私たちには人の心は見えないので、人の心が多様であり、個性があることをついつい見過ごすことになります。
ここでいう「個性」とは、その人固有の「持ち味」といえるものです。
個性尊重とは、この「持ち味」を互いに尊重することであり、持ち味を生かしつつ、その人なりに深めることが求められます。
そこで私は、これまで以上に、一人ひとりの持ち味を認めていきたいと思いました。
しかし、個性の尊重だけでは、「互いを活かしてみんながまとまる」ことはできません。
「互いを活かしてみんながまとまる」ためには、集団を大切にすること、いわゆる「人のつながり」を大切にすることが大事です。
だから、私は、個性を尊重する集団と、集団を尊重する個性の両方を高めていきたいと思います。
滋賀県出身で愛媛県の大洲藩で先生をしていた中江藤樹は、この個性と集団の両立の様子を、人間の心の喜びに例えて、「『持ち味』と『つながり』が心の本体である『よろこび』を生む」と述べています。
中江藤樹の考えはまさしく、「違いを尊重し、互いを活かすことでみんなが活性化している状態」いわゆる「多様性に加え包摂性をプラスする考え方」を示しているのです。
なお、3年生の皆さんの考えは、学年室前の掲示で紹介していますので、他の人の考え方を参考にさらに考えを深めてください。
さて、3年生の皆さんにとっては、船木中生としての生活も残りわずかです。また、進路の実現を図るためにも、この冬休みは、とても大切な時です。自分の将来のためにも、正月だからとのんびり構えるのでなく、自分に厳しい実りある休みにしてください。心から応援しています。
また、1,2年生の皆さんも、令和7年を前向きに生きるための目標を立てましょう。そして、令和7年を充実した一年にしましょう。
最後に、新年2025年が、全校生徒のみんなにとって良い年になることを心から祈り、2学期終業式の式辞とします。
十二月二十五日